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50代からの生きがいは「無理せず・賢く・自分らしく」。体力と財布と相談しながら楽しむ、シニアのリアルな趣味事情

50代からの生きがいは「無理せず・賢く・自分らしく」。体力と財布と相談しながら楽しむ、シニアのリアルな趣味事情

定年後の長い時間をどう過ごすかは大きなテーマ。ですが「何か立派な趣味を見つけなければ」と気負う必要はありません。

50代以上の方々を対象に行った「生きがいと趣味」に関するアンケートからは、体力の変化や経済的な不安といった「シニアならではの課題」と向き合いながら、日常のささやかな楽しみを大切にする、等身大の姿が見えてきました。

「旅行」や「健康づくり」といった王道の活動に加え、最近では「推し活」や「ポイ活」など、新しい楽しみ方も定着しつつあるようです。

■趣味のTOP2は「旅行」と「運動」。シニアの「動けるうちに」への意識と挑戦

「現在実践していること、今後やりたいこと」の回答は、1位「旅行(2,433件)」、2位「スポーツ・運動(1,906件)」という結果が、他を大きく引き離す「2強」となりました。 一見、余暇の楽しみとして当たり前の結果に見えますが、フリーコメントや他の回答と合わせて分析すると、そこにはシニア世代特有の「切実な理由」が見えてきます。

「いつか」はもう来ない。「今」行くしかない

現役世代の旅行が「リフレッシュ」であるのに対し、シニア(特に後期)の旅行は、「人生の答え合わせ」や「未踏の地への挑戦」という意味合いが強くなります。「足腰が丈夫なうちに」「夫婦どちらかが倒れてからでは遅い」といった言葉の裏にあるのは、「自分の身体の自由が利く時間は、永遠ではない」という明確な「課題」の認識です。 1位の旅行は、単なる遊びではなく、「動けるうちに動く」という、老いに対する精一杯の対抗策と言えます。

健康作りは、旅行など好きなことを楽しむための「準備」

そう考えると、2位に「スポーツ・運動」が入っている理由も明確になります。多くのシニアにとって運動は、ダイエットや筋トレといった見た目のためではなく、「自分の足で歩き続けるため」の実用的なメンテナンスです。 1位の「旅行」という目標を達成し続けるための、基礎体力作りとしての「運動」。この2つはセットとなって、シニアの生活の質を支えているのです。

Q. あなたが「生活の質(QOL)の向上」や「生きがい」として、現在実践していること、または今後新しく、またはもっと取り組みたいと思うことはありますか? 当てはまるものをすべてお選びください。(TOP10)

■壁は「体力」と「お金」。 それでも諦めないシニアの回答は「がんばらない」へのシフトチェンジ

やりたいことはあるけれど、現実は甘くありません。趣味や生きがいを持つ上でのハードルを聞いたところ、1位は「健康・体力的な不安(2,305件)」、僅差で2位が「経済的・金銭的な余裕がない(2,112件)」となりました。 若年層と比べ、身体の自由も、老後資金への不安も大きくなるシニア世代。「昔のように無理がきかない」「物価高で予算が厳しい」といった、切実な「2つの壁」が立ちはだかっています。

しかし、そこで「諦める」を選ばないのが今のシニアです。 この壁をどう乗り越えているかを聞いたところ、圧倒的多数(2,753件)が選んだ解決策は、「頻度や時間を調整し、無理のない範囲で続ける」でした。

体力が落ちたなら、道具を軽くしたり、時間を短くしたりする。 予算が厳しいなら、回数を減らしたり、近場で楽しむ工夫をする。
「昔通りにできない自分」を嘆くのではなく、「今の自分に合ったサイズ」に楽しみ方を最適化する。 「がむしゃら」から「ゆるく、長く」へ。この潔い「シフトチェンジ(意識の切り替え)」こそが、人生後半を豊かに過ごすための、最大の秘訣と言えそうです。

Q. 趣味や活動を続ける上で、身体的変化に対しどのように対処・工夫していますか?

■使う派 vs 守る派。「生きがい費用」への意識は二極化

生きがいにかける費用については、意見が分かれました。
「将来への備えも大事だが、今の充実のために使う(22.0%・1,357件)」という「今を楽しむ派」と、「将来不安が大きいので、なるべくお金をかけずに楽しむ(22.2%・1,368件)」という「堅実派」がほぼ同数で拮抗しています。
だからこそ、お金のかからない「ウォーキング」や「図書館通い」、むしろプラスになる可能性がある「ポイ活」や「家庭菜園(食費節約)」が人気を集めているのも納得です。
一方で、「ここぞという時の旅行」や「推しへの投資」にはしっかりお金を使うなど、メリハリをつけた消費行動もシニアの特徴と言えるでしょう。

Q. 「生きがい」にかける費用について、現在のお考えに最も近いものをお選びください。

特別なことはしなくていい。「心地よいペース」が一番の生きがい

今回のアンケートでは、「特になし」と回答された方も一定数いらっしゃいました。生きがいがないことに焦る必要はありません。

「天気の良い日に散歩する」「スーパーで特売品を賢く買う」「撮りためたドラマを見る」。そんな日常の小さな「できた!」「楽しい!」の積み重ねが、結果として立派な生きがいになります。

体力や予算の範囲内で、「今の自分」が心地よいと思える活動を細く長く続けること。それが、これからの時代を生きる私たちにとっての、等身大の「生きがい」の形なのかもしれません。

調査テーマ:
生きがいと趣味に関するアンケート
調査方法:
インターネット調査
調査期間:
2025年11月23日~25日
調査対象:
全国の50代以上
有効回答者数:
6,155人

※本調査は、当社が運営するポイントサイト「Gポイント」の会員を対象に実施しました。

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本記事の調査は、Gポイントの会員を対象にしたインターネット調査です。