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「死後のAI復活」は是か非か? シニア世代が抱く“生理的な拒否感”と、新たな脅威「デジタル・オレオレ詐欺」への備え

「死後のAI復活」は是か非か? シニア世代が抱く“生理的な拒否感”と、新たな脅威「デジタル・オレオレ詐欺」への備え

「もし、あなたの愛する人がAI技術で蘇るとしたら、あなたはどう感じますか?」
「亡くなった有名人がAI技術で映像として蘇る」「かつての声を使って新曲を作る」。令和以降、そのようなデジタル倫理に関わるニュースを目にする機会が増えました。技術の進歩に感心する一方で、「なんだか心がざわつく」「故人の尊厳はどうなるのだろう」と、複雑な感情を抱かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、50代以上を対象に、「AIによる故人の再現」や「デジタル社会における倫理観」について意識調査を行いました。特に65歳以上の「シニア世代」のデータから見えてきたのは、技術の進化に流されることなく、人間の尊厳を大切にしたいと願う本音。そして、進化するテクノロジーが、思わぬ形で私たちに忍び寄る「巧妙化するデジタル犯罪の影」でした。

■6割超が「そっとしておいてほしい」と願うシニアの本音

もし、亡くなった家族や自分自身が、生前と同じように話すAIとして再現されるとしたら…。
この問いに対し、65歳以上のシニア世代の反応は極めて慎重でした。

「故人をAIで再現すること」に対するご自身の許可について聞いたところ、50〜64歳では「絶対に許可したくない」と「あまり許可したくない」の合計が5割半ばだったのに対し、65歳以上では6割以上(61.8%) に達しました。年齢を重ねるにつれ、「死後のデジタル化」に対する拒否感が強まる傾向が見てとれます。

その最大の理由は、「死後は静かに眠らせてあげることが、故人への一番の供養だと思う」というもの。どんなに技術が進化しても、人の死は「そっと見送るもの」であり、デジタルデータとして現世に留めることには抵抗がある。そんなシニア世代の倫理観が浮き彫りになりました。

Q. 自分自身が亡くなった後、AIによって「自分の声や姿」が再現されることを許可しますか?

■進化する「オレオレ詐欺」。倫理的な懸念と並行し、現実の脅威として

倫理的な懸念と並行し、現実的な「脅威」として浮上しているのが、AIによる声や顔の合成技術(ディープフェイク)の悪用です。

AI技術の進化で不安に感じることを尋ねたところ、65歳以上、50~64歳で共通して上位を占めたのはセキュリティや詐欺への懸念でした。特に65歳以上のシニア世代では、「『オレオレ詐欺』などで、家族の声が悪用されること(406件)」や「『本人確認』をAI音声で突破され、勝手に契約内容を変えられたりすること(594件)」への懸念が強く出ています。

これまでの特殊詐欺は「風邪をひいて声が変わった」などと言い訳をしていましたが、これからは「本物そっくりの声(AI音声)」で電話がかかってくる時代です。「声が本人だから大丈夫」というこれまでの常識が通じない、シニア層を狙う新たな犯罪手口への警戒が必要不可欠になってきています。

Q. AIによる声や顔の合成技術(ディープフェイク)が進化することで、最も不安に感じることは何ですか?

■デジタル終活の新常識: AI活用の「可否」を今すぐ意思表示する大切さ

では、こうした「望まないAI復活」やデジタル詐欺などのトラブルを防ぐために、私たちはどうすればよいのでしょうか。

有効な対策を尋ねたところ、最も多かったのは「AIデータへの明記義務」や「法律による厳しいルール作り」など、社会的な整備を求める声でした。しかし、注目したいのは「エンディングノートや遺言書に、AI化の『可否』を明記しておく」と答えた方が、65歳以上だけでも5人に1人を超えている(21.5%)点です。

法整備には時間がかかりますが、自分の意思を残すことは今すぐにでもできます。「延命治療」の希望をエンディングノートに書くように、「デジタル復活」についても「私はAI化しないでほしい」「静かに眠らせてほしい」と書き残しておく。これが、遺された家族を迷わせず、自分自身の尊厳を守るための、新しい時代の「終活」と言えるでしょう。

Q. もし自分自身のデジタルデータ(声や姿)を死後に残す、あるいは利用を禁止する場合、どのような「対策」が有効だと思いますか?

技術は変わっても、守りたい「心」は変わらない。家族と話そう

今回の調査で明らかになったのは、「懐かしい声を聞きたい」という遺族の願いと、「静かに眠りたい」という故人の尊厳の間にある、繊細なバランスでした。だからこそ、元気なうちに「自分はそっとしておいてほしい」「詐欺対策の合言葉はこれ」といった具体的なルールを、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

デジタル技術がどんなに進化しても、私たちが大切に思う「心」は変わりません。未来のトラブルを防ぐだけでなく、お互いの大切さを再確認するきっかけにもなるはずです。アナログな「家族との会話」と「書き残した言葉」が、きっと一番大切な心を、優しく守ってくれるでしょう。

調査テーマ:
AIとデジタル倫理に関する意識調査
調査方法:
インターネット調査
調査期間:
2025年11月29日~12月1日
調査対象:
全国の50代以上
有効回答者数:
6,232人(うち、65歳以上のシニア層:2,606人)

※本調査は、当社が運営するポイントサイト「Gポイント」の会員を対象に実施しました。

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ジー・プラン株式会社は、ポイントサイト『Gポイント』の運営で培ったノウハウを活かし、シニア層に特化したリサーチサービス『HajiQto(はじくと)』を開発しています。
『HajiQto(はじくと)』は、シニアのリアルな声(インサイト)を収集・分析し、企業の製品・サービス開発を支援するリサーチプラットフォームを目指しており、今回の調査も、その構想の一環として実施しました。
ジー・プラン株式会社は、シニア層の真のニーズを社会へ届けることで、誰もが安心して暮らせる未来の実現に貢献してまいります。

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20年以上にわたり培ってきたポイント事業の知見を基盤に、ポイント交換プラットフォーム事業をはじめ、広告代理事業やメディア事業を展開。企業のマーケティング課題を解決するとともに、生活者へ価値ある体験を届けています。

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本記事の調査は、Gポイントの会員を対象にしたインターネット調査です。